2023年8月16日
「ぼんぼん彩句」
『ぼんぼん彩句』は宮部みゆきさんが書いた非常にユニークな作品で、
それぞれの物語が俳句と深く関連しています。
宮部さんが俳句に興味を抱き、
仕事仲間とともに始めた句会がきっかけで生まれたそうです。
句会は3ヵ月に1度ぐらいのペースで開かれており、
各会で投句された多くの俳句から、
宮部さんが特に感銘を受けた12句を選出し、物語にしたのが『ぼんぼん彩句』です。
この本は12の短編集のようなもので、
それぞれの短編が一つの俳句に基づいて構成されています。
各物語のタイトルは、その物語の基となる俳句そのもので、
その俳句を読んだ後に物語を読み進め、
そして最後にもう一度その俳句を読み返すという、
独特の読み方となっています。
物語を読んだ後に再度俳句を読むことで、
その俳句から新たな意味や解釈を見つけ出すことができます。
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私は俳句はそこまでわからないのですが、
俳句と物語を掛け合わせることで、俳句の奥深さを感じることができました。
ありそうで無いでしょっていう日常にミステリーやサスペンス、ホラー要素も合わせてくる感じが、
宮部みゆきさんらしさですね。
全ての物語の登場人物の背景がしっかり作りこまれていて、流石の一言。
俳句に興味がある方、短編小説が好きな方、
そして何より新しい読書体験を求めている方には、
ぜひこの『ぼんぼん彩句』を読んでみてほしいと思います。
それぞれの物語がどのように展開し、
それが俳句とどのように結びついているのか、その発見が楽しい一冊となっています。
こんにちは。
自分も『ぼんぼん彩句』読みましたよ。
面白かったです。
人物にリアリティがあって、生き生きしているのが印象的でした。
そのうえイヤミスあり、涙あり、業の怖さありとバラエティに富んでいるのも良かったと思いましたよ。