「光のとこにいてね」
一穂ミチさんによる作品で、
二人の女性、校倉果遠と小瀧結珠の四半世紀にわたる運命の物語を描いています。
物語は、裕福な家庭で育った結珠と、
厳しい環境で育った果遠が小学生の頃に出会うところから始まります。
二人は互いに惹かれ合い、共に過ごす時間は厳酷な現実を忘れさせてくれました。
しかし、突然、二人の時間は終わりを迎えます。
その後、二人は運命の力に導かれ、再会と別れを繰り返します。
高校生から社会人になるまでの時間を通じて、
二人の間には友情以上、愛情未満の何かが芽生え、二人だけが理解できる深い絆が生まれます。
四半世紀にわたる二人の運命の物語は、
読者に深い感動を与え、愛と友情、そして運命について考えさせます。
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幼いころに出会った彼女たちはそれぞれ異なる背景を持ちながらも、深い絆で結ばれます。
その描写は、まさに生き生きとしており、彼女たちの関係性をリアルに感じることができました。
一穂ミチさんの筆致は、とても巧みで、
四半世紀にわたる時間を軸に彼女たちの成長と変化を見事に描き出しています。
特に、果遠と結珠がそれぞれの困難を乗り越え、自身の道を見つけていく様子は、
個性的で魅力にあふれており、読者に勇気を与えてくれます。
二人の間に芽生える深い絆は、友情や愛情という言葉だけでは当てはまらないように感じました。
それは、私の感覚でのカテゴライズでは捉えきれない、彼女たちだけが理解できる特別なものだと思います。
果遠と結珠が何度も再会と別れを繰り返す描写は、まさに人の人生そのもので、
読み進めることで、自分自身の運命についても考えさせられました。
物語の結末は、運命に立ち向かう勇気と、それを受け入れる強さを同時に描き出しています。
個人的には彼女たちの行動だけでなく、周りの支えてくれている人の受容があってこそだと感じたので、
日頃から様々な考え方を受容する大切さを深く考えさせられました。
全体的に、『光のとこにいてね』は、絆、運命、選択というテーマの作品であり、
読了後の感動も大きい一冊でした。