2023年8月16日
『しろがねの葉』
2022年に出版された時代小説で、2023年の直木賞受賞作品です。
物語の舞台となるのは、戦国末期の石見銀山。
この銀山は、現在は世界遺産となっている場所で、
当時の最盛期には、世界のおよそ三分の一の銀が採れたと言われているほど。
物語の主人公は、ウメという少女です。
ウメは家族と一緒に逃げていたが、一人だけ生き延びて石見銀山にたどり着きます。
そこで喜兵衛という山師に拾われて鉱山で働くことになります。
ウメが銀山で働きながら成長し、自分自身を見つめ直す過程を描いた作品。
ウメの様々な別れを描きながら、負けずに立ち向かう姿が印象的。
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ウメが何を選択し、どう行動するか、が物語の最大の見所だと思います。
ウメが選んだ道は、強さと勇気を象徴しており、
「人」」の生きる力や根源のようなものを描いていると感じました。
千早茜さんの表現力は素晴らしかったです。
一人ひとりの描写が生き生きとしており、登場人物たちの心情を巧みに表現していました。
何があっても生き抜く強さや決断力は、私自身も見習うべきだと感じました。
自分が置かれている環境含め、
自分自身を見つめ直す機会になるかもしれない、そんな作品でした。
是非読んでみてください。